インタビュー

株式会社識学|イケてる会社のイケてるオフィスインタビュー

独自の理論をベースにした組織マネジメント手法の「識学」を提供している株式会社識学様。

大崎駅から徒歩5分のオフィスは、エントランスから一歩入れば、今風なオシャレなオフィスというよりエレガントで”大人”な最高にかっこいいオフィスが眼前に広がっていました。

取締役の池浦様と経営推進部の八窪様に色々なお話をお伺いしたのでインタビュアーとして株式会社ベンチャープロパティの佐々木がご紹介します。

事業内容を教えてください

池浦様:識学という、オリジナルのコンテンツを使って、経営者さん向けにコンサルティングを行っております。

イメージで言うと、過去にリーダーシップ研修とか出られたことあります?

あれって、学んでいるときは高揚感たっぷりで、明日から使おうってなるんですけど、環境が変わってないので、実際実務に戻るとまた行動って元に戻っちゃうんですよ。

で、識学は、経営者さんにお伝えをして、その組織の環境を変えていくもので、具体的には上司の言動、ルール、制度。

そういったものを変えていくことで、従業員全体、組織全体のパフォーマンスを上げていくって言うことをやっている会社です。

佐々木:基本的には言動という部分で経営者さんから伝えていくということですか?

池浦さん:「こういう言動はやめて下さい」というのもあります。

「無駄にほめない」とか、「モチベーションを無視する」とか。部下のモチベーションをあげに行かないと言った方がいいですかね。

気持ちにチアアップすることは基本禁止です。ご飯行くの禁止とかもあります。

その裏には、人がどう認識して行動を選択するか?というロジックがあるので、そのロジックに即した言動が実践できるようにお伝えさせていただいてます。

 

佐々木:「モチベーションを上げる」というのが、世間一般では言われてると思うんですけれども、それはなぜいけないのですか?

 

池浦様:勘違いを生み出すからという結論なんですけれども・・・。

動くのに理由がいる。という勘違いですね。

お金をもらうためには働いて対価を得られる。そして評価を得て、そこから給料の分配をされるっていう順番ですよね?この順番を勘違いして、「モチベーションが高いから頑張ります」という順番だと、「モチベーションが高くないので頑張りません」が成立しちゃうんです。

そういう勘違いをさせることによって、組織全体のパフォーマンスが低下していく。という考え方です。

 

佐々木:世間一般の価値観というものとは一線を画すものですね

 

池浦さん:そうですね。そうだと思います。

 

環境とオフィスという部分で、こだわった点はございますか?

池浦様:機能として何がいるか?からスタートしてオフィスは作りましたが、卓球台やオシャレ感など、従業員の感情をチアアップさせるようなアプローチというのは一切取りませんでした。

その代わり経営者さんがお越しになられた時に、組織のお悩みを小声にしなくても普通のトーンで喋れるように、そういう面はこだわりました。

テレフォンブースを用意して全国のお客様に対応できるように、Web専門のミーティングスペースを作ったりもしました。

あと、上司と部下との距離感を重要視していて、いわゆる物理的な距離感も影響してきますので、上司が部下と一緒に働くとかはできるだけやめたかったんです。なので、役員以上は全員個室がありますし、社長、副社長のトップ2に関しては入り口も全く別。という形にして距離感を保つ作りにはしました。

 

佐々木:そのこだわった点というのは、識学に基づかれたものですか?

 

池浦さん:上司と部下の距離感を重視したところと、従業員の感情をチアアップさせるようなアプローチを取らなかったところは、識学の理論に基づいています。

 

佐々木:社員さんの反応はどうですか?

 

八窪様:結構テンション高く、良いですねって感じです。

 

池浦様:特に合わせにいってはないんですけどね。でも便利にはなりました。

例えば、前は、会議室が全然取れなかったんですけど、会議室を10個作ったのと、役員たちには個室があるので、役員の来客は役員室でやれるようになり、そういうストレスはなくなっているとは思います。

 

オフィスを作って、こうした方が良かったとか。良かった点、悪かった点はございますか?

八窪様:オフィスというか、会議テーブルをケチるのをやめればよかったなと思ってます。

コードが剥き出しになってしまったので、コードが真ん中に通せる机を最低限でも選んでおけば良かったなと。これはいち早く買い換えたいと思ってます。

 

池浦様:レイアウト上であるかな?作っておけば良かったとか、作ったけど使ってないとか?

 

八窪様:ないと思います。

 

池浦様:電話ブースが一番心配してたけど、どうかな?

 

八窪様:あそこは結構利用率高いです。

 

佐々木:一人の個室ですか?

 

八窪様:そうです。

 

池浦様:地方のお客様とwebミーティングをやるんですけど、昔は会議室でやってまして、それで会議室が抑えられてしまうので、テレフォンブースを作ったんですけど。。。

心配していたんですが、結構使っているみたいです。

 

佐々木:70人従業員さんがいらっしゃるとお聞きしたんですけれども、デスクとかは固定デスクですか?

八窪様:フリーアドレスです。

池浦様:管理部は?

八窪様:管理部もフリーアドレスですね。

 

佐々木:フリーアドレスだと、書類の保管とか難しいですよね?どうされているんですか?

 

八窪様:以前のオフィスでは引き出しがあったんですが、引き出しに個人情報とか機密情報を入れてしまうことがあったので、そういうリスクをなくすために、移転の際に引き出しのある机をやめて、フリーアドレスにしました。その代わり共有キャビネットを増やして、パーソナルロッカーをつけました。

 

佐々木:移転前は固定デスクだったんですね。移転後の業務の効率化という部分では何か違いとかありましたか?

 

八窪様:移転前は引き出しがないと困ると言っている声もよく聞きましたが、引き出しがなくなっていざ始まってみれば、特になんの問題も起きてないです。

 

将来の展望やヴィジョンを教えてえください

池浦様:ここ1、2年の話で言うと、講師の頭数を、年間20〜25名はしっかり積み上げていって、100名体制に早くしていきたいと思っています。

そのために広いオフィスに移転したので、そこくらいまで耐え得るキャパはもうあるんですね。今は講師の数が30名弱しかおりませんので、70名入れようと思ったら入れられるって感じなんです。

 

佐々木:すごく余裕があるんですね。

 

池浦様:いる?っていうくらいスペースあります。

さらにその先で言うと、識学というものを、より一般化していくための手段として考えていて、開示させてもらっているところで言うと、ファンドを組成させていただいてますので、ファンド作って、識学ファンドとしてベンチャー会社さんに出資させていただいて、この会社さんが識学通り組織を運営していくことによって、この会社さんが成長して具体的にはIPOとかM&Aとかでイグジットなされば、僕らはそのタイミングで売らせてもらってって言うのも考えています。

 

佐々木:その出資先の業界とか、決まりとかこだわりはありますか?

 

池浦様:特にないです。識学ってコンサルタントが経営者さんとお会いさせていただいたときに取らせていただく問診みたいなものがあるんですけど、それと従業員の皆さんの仕事の進め方をアンケート調査的にさせていただくものがありまして。

その二つを掛け合わせると、この組織の伸び代とか、今の状態が数字化出来たり、定性的なものも含めて把握できるんです。

なので業種、業界とか、地域あんまりこだわらず、どちらかと言うと、組織力に注目しています。

その組織力はどうやって見通すかって言うと、さっきの問診とアンケート調査から見通させてもらって出資判断をしていくという感じです。

 

佐々木:すごい違いますよね。一般的なVCとか。

市場規模とか、バリエーションとかって言いますよね?

 

池浦さん:もちろん、ファンドでやっている以上、出資いただいているL Pさん。というか、ファンドにお金を出してくださっている方々もいらっしゃるので、高嶺掴みをするというようなことは基本的にはしないようにするために、バリエーションももちろん見ます。

なんですけど、多少高くても、この会社、組織力的にI P O直線的にいけるなっていう判断ができれば、そこは許容できますし、逆も然りですけどね。

今すごい評価されてて、ビジネスモデル的にSaaSだからっていう理由で、でも組織力がたいしたことなかったら、とか、伸び代があんまりないとかっていう状態だったら、バリエーションも厳しいお話になってきたりするっていうのはあると思うんで、ただちょっと毛色は違うかもしれないです。

 

佐々木:最近Twitterで、「識学で子育て」というのを見かけたんですけど、それについてお伺いしてもいいですか?

池浦様:あれはですね、受講者さんが子育てに応用して、使ってみた結果をつぶやいていらっしゃるんです。

識学ってエッジが効いたメッセージ性でお伝えさせていただくことが多いので、ともすれば、リーダーが楽をするために、従業員を搾取するためのメソッドだ。みたいな、そういうイメージとしても捉えられかねないんですよ。

例えば、「頑張る姿を褒めない」って言うので、頑張っている姿を褒められたい従業員からしたら、一見受け入れ難い話になるんですけど。

でも子育てのゴールって、成長じゃないですか。なので、識学が子育てで使えるってことは、「成長を促進させるためのメソッドとして識学は有効だ」の証明になるんですよね。

 

佐々木:面白そうだなーと思ってつい見ちゃいます。子育てと識学さんのイメージが全然違ったので。。。

 

池浦様:一緒です!

うちの奥さんと娘ってよく喧嘩するんですよ。それもルールの不足なんですけど、

例えば、「テレビの近くで見てた見てない」とか、「片付けしてるしてない」とかって、その状態に対する認識の違いなんです。

例えばわかりやすいので言うと、「テレビを見るときはここから後ろね」と言うルールがないので喧嘩になるんですよ。近くで見てた見てないの議論になるんです。あと片付けもしたかしてないかって、してる状態をスマホで撮って、「この状態じゃないよね?」ってママが指導してあげれば、そこの揉め事ってなくなるんです。結局、ルールとかの問題なんで、すごい親和性があります。

管理とか、指導する上でも親和性があるし、成長っていう意味でも親和性があります。

本質は識学はめちゃ優しいんですよ。リーダーは嫌われますけど。従業員にとっては、めっちゃ優しいメソッドです。

採用を強化されているということですが、採用に向けて、貴社で発信したい事やPRなどございますか?

池浦様:識学の特徴というか、導入企業さんも一緒なんですけど、

「組織をルールでやる」ので、自身の役割に対して比較的集中できる環境を整えています。

社内政治が横行して、それによって優劣が付くという環境じゃないので、平等です。

2つ目は評価制度を明確に設定しているので、自身が生み出した結果に対してルールと結果という名の事実によって評価が確定します。なのでやったらやっただけ返ってくるし、負けは負けとして受け入れてもらう。ということも裏側では伴うんですけど、そこに関しては、やりたい人にとっては、めちゃくちゃいい環境かなと。

で、最後。とはいえ、やっている最中に上司から口を出されることがないので、「自分がやった結果がバツだった」という認識になり、失敗も自分の責任として受け入れられるんですね。成長するための第一歩である、出来ないことの認識がしっかりとできるので、言い訳せず次の行動を選択することができるんです。

なのでまとめると、「平等感があって、見返りもしっかりあって、成長もできます」という職場を、識学ではお約束します。

 

佐々木:最後に御社からPRしたいことがあればぜひ。

 

池浦さん:最近新規の事業で、識学キャリアっていうのを行っております。

人材紹介なんですけれども、識学的組織で働きたい人を、識学受講済み企業さんに紹介するという事業です。

既得権益者が横行してたり、評価が曖昧なことに対してストレスを感じてるって結構あるので、そういうのに対して違和感を感じてる人は識学キャリアに登録してみて下さい!そうすると、いわゆる結果での評価とか、ルールで組織を運営する文化がある会社をご紹介できると思います。

 

インタビューを終えて

今年9月にオフィス移転をされたばかりだったので、オフィスはとてもキレイだったのですが、しかしそれ以上に識学の考え方を反映しているようなオフィス空間はとても印象に残りました。機能的で整理整頓されて緊張感を保ちつつも、どこか落ち着きのある内部のしつらえとなっていました。

事業についても詳しくお話をお伺いすることができ、今後も識学のメソッドが多方面に発展していくのをメディアなどを通して知ることが楽しみの一つになりそうです。

 

株式会社識学
社名 株式会社 識学
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TEL 03-6821-7560